げんまい出来上がります
2020年 05月 31日
連載「げんまい奮闘記」も5話目です。
この度のお話もいったん締めくくりとなります。
製造の流れで、呉の地ドリンク「げんまい」についてお話させていただきました!!
さて、いよいよジュースとして仕上げていきます。
ジュースのもと「ペースト」が美味しく出来上がりました。
それを水を入れて、三温糖で味を調えていきます。
三温糖を入れる時、とても注意していることがあります。
お米の甘さと三温糖の甘さがマリアージュ(美味しくマッチ)していくために、
糖度計と職人の味覚が頼りです。
前回お話したことで、お米の「甘み」「旨み」そして「粘り」の調整が大事ということでしたが、
糖度の数値だけでなく、やはり調合している職人の味覚も大事になります。
ここで大事なのは、「少しの物足りなさ」です。
前回の「ものたりなさ」と違った「ものたりなさ」です。
調合工程でこの味決めが終わった後は、少量の重曹を入れて、中性近くにpHをもどしてやることです。
以前は、少しpHが下がることがあったのですが、今ではほとんど安定しております。
なので、ほんの少しだけいれております。これは、ジュースを飲むときに中身が、お米のエキスと
混ざりやすくするためです。
これで調合工程は終了です。
充填工程です。
ジュースが洗浄済みの瓶に充填そしてキャップ止め、
最後に殺菌工程となります。
殺菌すると三温糖が焦げて、色付くんです。
そして、コクがでるんです。
さっき味決めの時に大事にする「少しの物足りなさ」は、殺菌後の味がかわることを
考えての上なのです。
殺菌後にでるコクを頭の中において、「少しの物足りなさ」に仕上げているのです。
さあ、さてさて、出てまいりました。
このジュースの製造の中で一番神経質になるところ、一番難しいところです。
それが、殺菌工程です。
商品の中心温度が120℃で4分という殺菌を、レトルト殺菌といいます。
約3段重ねにした殺菌の鉄の容器に並べられた商品たち、それの度の商品にもしっかり殺菌をしないといけないため、
職人が暑い場所で殺菌しております。(一番上だけ横に一段)
蒸気の通り道を確かめながら、並べられた商品、そしてそれに着実に温度を伝えていくために、
蒸気コックを開けたり閉めたり、そして、下部にある蒸気抜き(ドレン抜き)で蒸気を抜きながら、
温度計を確認しながら、既定の時間しっかりと殺菌していくのです。
実際には、殺菌釜の中の温度が既定の温度に達して、30分余りも温度を保ち殺菌するのです。
殺菌釜は圧力をあげて釜内の温度を120℃以上にあげます。なので、殺菌後は、釜内の蒸気をしっかりと抜いていきます。
さあ出来上がりです。
一つだけ、水が入った瓶があります。
これは確認用の温度計が入った瓶です。
これで確認して、後は商品を冷まして、ラベルを張って出荷を待つばかり!!
イエイ、どうでしたでしょうか??
呉の地ドリンク「げんまい」
昔は、数社のメーカーがあり、銭湯での定番飲料水でした。
これからも皆さんに喜ばれるように、発酵と奮闘しながら、丁寧に作ってまいります。
発酵と発泡の奮闘記
「トビキリげんまい奮闘記」は、ひとまず終了です。
続編があった時はよろしくお願いします(笑)♪♪
それではご機嫌よ~(笑)♪
「トビキリのネット販売」
by tobikiri-one
| 2020-05-31 15:07